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2025年12月16日

住職の言いたい放題(81)『介護も医療も受けられない時代が来ます』

こんにちは。住職の斉藤隆雄です。

関西万博で「人間洗濯機」が話題になりました。1970年の大阪万博の際にも、初代「人間洗濯機」が展示されていたことを思い出します。この時は注目を集めたものの、商品化には至りませんでした。

今回の「人間洗濯機」はすでに8台が販売済みで、海外からも多くの問い合わせがあるそうです。価格は高級外車一台分とかなり高額ですが、今後さらに性能が向上し、価格が下がれば、介護施設への導入も期待されます。入浴介助の効率化はスタッフの負担を軽減し、人手不足の解消に貢献します。今後、介護や医療の分野で新しいシステムが稼働することで、人手不足や労働環境の改善が見込まれます。

しかし、心配なことも多々あります。総務省の資料によれば、現在、5人に1人が75歳以上です。さらに、団塊ジュニア世代が65歳以上となる15年後の2040年には、65歳以上が全人口の約35%を占める超高齢化社会になると予想されています。
 
現在、医療費と介護費は62兆円ですが、2040年には105兆円に達すると見込まれています。問題はお金だけではありません。労働者不足、それに伴う経済停滞、インフラの老朽化などの課題が生じ、今以上に新規技術が導入されたとしても、医療や介護の分野では人材不足、サービス低下、受益者負担の増加が予想されます。

これからは、今のように充実した介護や医療を受けられないと、私は覚悟しています。そうなると、どのように生き、どのように去っていくか――介護や医療に対して、明確な死生観が必要になりそうです。その答えを哲学に求めるか、文学に求めるか、宗教に求めるか。

私は、「死生ともに煩いのない」法然上人のお念仏のみ教えをお勧めします。

先ずは毎日、数を決めてお念仏をお続けいただくことが大切です。

私は、「死生ともに煩いのない」法然上人のお念仏のみ教えをお勧めします。先ずは毎日、数を決めてお念仏をお続けいただくことが大切です。