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2016年5月27日

住職の言いたい放題⑥ 「少欲」

こんにちは。住職の斉藤隆雄です。
舛添都知事がワイドショーによく登場します。海外出張費が高すぎる。公用車で別荘通い。最近では議員時代に家族旅行や家族の食事代を政治資金で支払う疑惑、等々が報道されています。『ルール違反をしていない』とご本人が言われているのですから、その通りなのでしょう。しかし最近の顔つきをみるとバブル的というか、成金的というか、けち臭いというか、品がないというか……
 タイミングの悪いことに、先月4月に「世界一貧しい大統領」といわれるホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領が来日しました。
 ホセ・ムヒカ前大統領は給料の9割を慈善事業に寄付、外遊はエコノミークラス、豪華な大統領公邸ではなく郊外の質素な農家に住み、自家用車は中古のフォルクスワーゲンなど公私に渡る清貧さで、『貧乏な人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、欲深くいくら持っても満足しない人だ』
 やましたひでこさんも断捨離を提唱しています。『断捨離とは、モノへの執着を捨てることが最大のコンセプトです。モノへの執着を捨てて、身の周りをキレイにするだけでなく、心もストレスから解放されてスッキリする。これが断捨離の目的です。』
「さらなる定年後のリアル」の著者、勢古浩爾さんは『欲が小さいことは、自分が望んだことが思い通りにならないことからくるストレスから解放される。モノや情報や人に拘束されないからである。少欲は自由なのだ。』と利点を説いています。
 仏教では「少欲知足」を説き、法然上人は「少欲喜足」を説いています。自分の欲望をセーブして生きていくことの素晴らしさを忘れずに暮らしていきたいものです。