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2024年11月27日

住職の言いたい放題(74)『平均寿命と健康寿命』

去年の文章となります。

昭和28年生まれの私は今年70歳、古希になりました。最近はあと何年くらい生きられるのかと思うようになりました。厚労省による令和4年の平均寿命は男81.05歳、女87.09歳です。

「平均寿命」はその年に生まれた赤ちゃんの余命の平均です。令和4年に生まれた男の子の平均余命は81.05歳という意味です。私の平均寿命は、生まれた年の平均寿命を見なければなりません。昭和28年のデータはありませんが、昭和30年生まれの男の平均寿命は63.6歳です。なんと私はすでに6.4歳も平均寿命より長生きしています。

さらに自分があと何年生きられるかを知る場合は「平均余命」を見ます。65歳の男は余命19.44年、70歳は15.56年、75歳は12.04年の余命となります。

最近は「健康寿命」という言葉をよく聞きます。元気で自立して暮らす期間です。長生きだけではなく、元気で長生き、健康で長生きが重要という発想です。

2019年の健康寿命は男72.68歳、女75.38歳です。この年の平均寿命との差で、男性は約9年間、女性は約12年間、病気と共に生きていくことになります。女性の方が長生きなので医療や介護を受ける期間も長くなります。

私の場合は、すでに平均寿命を6.4歳上回り、さらに平均余命が15年です。

この先6年間は健康、その後の9年間はあちこち体調が悪化して、医療や介護や家族にお世話になる。仏教でよくいう、老・病・死に向かっていきます。

先々の事はあくまで平均で実際にどうなるか、まったく未定ですが、今現在私が、平均寿命より6.4歳長生きしているというのは事実です。この事実を肯定するか否定するかで生き方が変わります。

肯定すれば、もう長生きしているから、あとは医療には消極的に関わって、神仏の大いなる力にお任せするという生き方。否定は、もっと長生きするために積極的に医療に関わっていこうという生き方。私はすでに長生きしているという意識なので前者を選びます。

あなたは?