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2022年2月19日

住職の言いたい放題(57)『お酒は控えめに』

こんにちは。住職の斉藤隆雄です。

法然上人の有名なお言葉に『お酒を飲むのは罪ですか』という質問に対して『本当は飲むべきではありませんが、この世のならいです』と答えられました。

法然上人らしい私たちの本質を見すえた、優しいお言葉です。しかし仏教ではお酒に関しては厳しく禁じられています。「薬用酒以外のお酒は控えましょう。お酒の製造や販売はやめましょう」これが仏教のスタンスです。

しかし結果的にはいつの時代もお酒は存在しており、「お酒を飲まない、売らない」という教えは実現されませんでした。

しかし画期的な変化がありました。緊急事態宣言中には感染防止の観点からお酒の提供が禁止されました。お酒自粛という仏教の教えが、コロナウイルス感染防止が縁となってついに実現しました。

お酒関係のお仕事をされている方は、収入減や生活苦等で多くの問題が生じました。そのご苦労とは別にメリットもありました。

昨年のハロウィンでは渋谷区の区長さんや商店会の会長さんが、一部の酔っ払いによる目に余るマナーの悪さから、当日は渋谷に来ないようにと怒りながら訴えていました。泥酔者からの迷惑を受けている人も大勢おられます。夜間の110番通報や119番通報も緊急事態宣言中は驚くほど減少したそうです。泥酔者等の110番通報は2020年通年で12%減少したそうです。
 
振り返れば20年前の平成14年に飲酒運転の厳罰化されました。20年前には飲酒運転による死亡事故は1000件でしたが令和元年には176件と減少しました。

ノンアルコール飲料という選択肢も増えました。飲酒のマナーを守り世間にご迷惑をおかけしない。飲酒が原因で人生大失敗、人生目茶苦茶にならないように、ここは踏ん張って控えめな飲酒生活はいかがでしょうか? 

今年はトラ年、大トラにご注意を。