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2017年4月12日

住職の言いたい放題⑪Part2「健康第一を考える」

こんにちは。住職の斉藤隆雄です。前回の続きです。若い方、子育て真最中の方、等々は対象外で子供も独立し、住宅ローンも完済、会社も退職して晴耕雨読の毎日を過ごされている方(一般的には高齢者)の「健康第一」について考えます。
 
前回ご紹介したお医者様の名郷直樹(なごうなおき)先生は医療と私たちの関係を4種類に分類しています。

1.医療を受けてうまくいく……うまくいくまでに精神的な重圧がある場合もある
2.医療を受けないでうまくいく……最善
3.医療を受けてうまくいかない……最悪
4.医療を受けないでうまくいかない…あきらめのつく場合もある

そして最善の可能性を残し、最悪を避けるためには、医療を受けないのが一番合理的な選択とおっしゃいます。この場合の医療を受けないという選択は医療を受ける選択肢もあるということです。しかし「生き続ける」という事が前提では医療を受けるという選択のみです。
 
現実を直視すれば、がん検診をきちんと受けてガンを早期発見して治療をして助かっても、70歳代以降は脳や心臓の病気で亡くなる可能性が増加します。日頃から健康に気をつけて、食べたいものも食べず、飲みたいものも飲まず健康を維持しても80歳からの10年間で男性の70%、女性の40%は死亡します。90歳以降は老衰という死が待っています。

『ある時には世間の無常なることを思いて、この世の幾程なき事を知れ』(法然上人)
諸行無常の世の中ですから、病気以外で死亡することもあるでしょう。どのような最期を迎えるかはわかりませんが、死を迎えることは絶対に間違いありません。将来、体調が悪化した時、私は医療に対してどのような結論を出すのかはわかりません。しかしクオリティの低い生き方は選択しないと思います。
 
阿弥陀様の素晴らしいお説法を拝聴しながら、感動の毎日を過ごせる極楽浄土の生活も選択肢に入れて結論を出したいと思います。